ss0099 危篤

 その動物病院にその危篤状態の動物は運ばれて来た。
「先生お願いします! ほとんど動かないんです!!」
「あぁ… 大変だ脈が途切れ途切れで… 危篤状態だ」
「先生!」
「心拍数を上げる処置を施そう」
「先生! 一瞬動きが早くなりましたが… あっ! 泡吹いて倒れた!!」
「ご臨終です。 しかし随分変わった顔の犬だね」
「ナマケモノですよ」
「なにっ!」
 ナマケモノの普段の心拍数は、普通の哺乳類の危篤状態に相当する。