ss0017 B型

 血液型にも、進化の痕跡がある。
「血液型で性格が解る」
「昔流行ったね」
「O型は一番原始的なので、梅毒や胃癌などの粘膜の病気になりやすい。それからB型は貴族病と云われるペストなどの都市に流行る病気にかかりやすい。つまり血液型によってかかる病気もかなり違う」
「人間がまだ原始的な猿の時は、みんなゼロ型、O型だったそうだね」
「うん、次にそのO型にA型物質が付加されたA型が、同じように氷河期が終わってからB型も誕生した。だからO型は他の全ての血液型の人へ輸血はできてもO型からしか血はもらえない」
「B型が進化の最前線か、進化の歴史からみればB型が誕生したのはつい数秒前のような感じだろうね」
「そう、まだ完成された血液型じゃないから流産が多く、最優性になってないからAa型とBb型が結婚するとAB型の子供が産まれる」
「B型が完成され、最優性になったらAB型は絶滅だね」
「B型、AB型は文明が進んだ国にしか居ない。旧タイプのモンゴロイドである、アメリカインディアンなんかほぼ100パーセントO型で、まれにA型がいて、B型、AB型はゼロだ。進化の頂点B型は長い間文明が続いているインドや中国に多い」
「ヨーロッパにO型がそれなりに多いのは、ペストのせいだね、原始人O型はペストに強かった」
「病気は医学の発達で克服されていくけど、人為的淘汰も行なっている。この先B型しか残らないかもね。B型物質はA型物質よりもさらに赤血球の形を自由に変形させる能力があり、どんな細い血管にも酸素や栄養を送れる優れた血液型だ」
「ところでC型はもう誕生してるのかな」